携帯ゲームソフト人気トップ10、「DS」と「PSP」が上位独占!

特集

2005/03/24 21:50

 昨年12月に相次いで登場した新型携帯ゲーム機の任天堂「ニンテンドーDS」とSCE「PSP」。発売からほぼ3か月たった今、新しい携帯ゲーム機ならではの特徴のあるソフトが次々と登場してきた。では、どんなソフトが人気を集めているのか。「DS」、「PSP」の人気ソフトの特徴とあわせて、発売から3か月間の累計売れ筋ソフトを振り返ってみることにしよう。

 昨年12月に相次いで登場した新型携帯ゲーム機の任天堂「ニンテンドーDS」とSCE「PSP」。発売からほぼ3か月たった今、新しい携帯ゲーム機ならではの特徴のあるソフトが次々と登場してきた。では、どんなソフトが人気を集めているのか。「DS」、「PSP」の人気ソフトの特徴とあわせて、発売から3か月間の累計売れ筋ソフトを振り返ってみることにしよう。

 は、「BCNランキング」04年12月から05年02月までの携帯ゲーム機ソフトのタイトル別販売本数トップ10をまとめたもの。上位5位までを「ニンテンドーDS」と「PSP」のタイトルが独占した。


 見事1位を獲得した「DS」用の任天堂「さわるメイドインワリオ」は、5秒で完結するミニゲームを180種類以上も収録したもの。囲んだり、導いたり、選んだりという、直感的で簡単な操作が受けて、小さい子供から大人まで幅広いユーザーを集めている。

 ビックカメラ有楽町店・地下2階ソフトコーナーの椎貝将幸さんは、「ゲームボーイアドバンス(GBA)用の前作『まわるメイドインワリオ』も結構売れていた。DS用の『さわるメイドインワリオ』も同じシリーズで、固定層による認知度の高さやキャラクターの安心感が購入に結びついている」と考える。

 2位も「DS」用の任天堂ソフト。同社の代表作である「スーパーマリオ」が携帯ゲーム機で新登場した。「今回の『スーパーマリオ64DS』は、1996年に出たゲーム機『ニンテンドウ64』用の『スーパーマリオ64』がベースで、当時でも3Dが楽しめるゲームとしてかなり話題になった。3Dゲームが同社の携帯ゲーム機に移植されるのは初めてで、今後の動向にも注目したい」(椎貝さん)という。

 これまで、ゲームの楽しさや斬新さが先行しがちだった「ニンテンドーDS」だが、このソフトはゲームの楽しさに加え、「DS」が本来もつ高いグラフィックス性能もユーザーに提示してくれたようだ。

 このほかにも「DS」用ソフトは、「ポケモンダッシュ」が9位にランクイン。レースアクションゲームで、タッチペンを使用してピカチュウを操作し、ライバルのポケモンたちを蹴散らしていくゲームだ。「『ポケモン』はロールプレイング(RPG)で人気だが、レースゲームとタッチスクリーンをうまく生かしている」(椎貝さん)のが効を奏したようだ。

 一方、「PSP」用ゲームをみてみると、PS2ソフトとしてもお馴染みの「みんなのGOLF ポータブル」が一番人気で、3位に入った。美しい景観と爽快なショットを場所を選ばす楽しめるのが特徴。「とにかく操作が簡単。ワイヤレスで最大8人プレイができるのも、ポータルならでは楽しみ」と、初心者でも簡単に遊べるゲームに仕上がっている。

 続く「リッジレーサーズ」(4位)、「真・三國無双」(5位)もPS2ソフトとして人気を集めたシリーズで、「プレイステーションとほとんど同じグラフィックスが楽しめる」という、妥協無しの映像美が特徴。家で楽しんでいたゲームの楽しさ、爽快感を持ち運び、気軽にプレイしたいといったニーズに応えた格好だ。

 こうした人気ソフトの販売を後押しするかのように、「DS」、「PSP」ともに、独自の体験イベントやユーザーによるコミュニティ活動を活発に展開しているのも見逃せない。任天堂では、「昨年は5か所で実際にゲームを体験できるイベント『NINTENDO WORLD ?Touch! DS?』を開催した。また、『DS』でも『GBA』のソフトを遊べるので、今後も引き続き『GBA』ソフトを平行発売していく予定」(広報)としている。

 次に、6位以下のランキングに目を転じると、6位から10位中の実に4機種が「GBA」で占められた。6位の「ポケットモンスター エメラルド」は04年9月発売と、かなり発売日から期間が経過しているにも関わらず、この3か月間をみるかぎり、その人気は全く衰えていない。

 また、8位、10位のGBAソフトも、04年12月の同時期に発売された「DS」や「PSP」の新作ソフトを押さえ、堂々と売り上げを伸ばした。7位の「スーパーロボット大戦」に至っては、わずか1か月でトップ10入りするという記録を達成、伏兵GBAソフトの実力はあなどれない存在となっている。ユーザーが実際にその「GBA」のソフトを「GBA」で使うのか、あるいは「DS」で使うのかは知るよしもないが、任天堂は今後も「DS」と「GBA」の両刀使いで、機種やソフトの特性を考慮しつつ、うまくユーザーニーズをつかんでいく方針だ。

 この3か月間の携帯ゲーム人気ソフトの傾向について、現時点で言えることは、「ニンテンドーDS」は“人気キャラクター”と“タッチスクリーン”をうまく活用し、一方、「PSP」はプレイステーションでつかんだユーザーを核に、“慣れ親しんだゲームシナリオ”と“爽快感”を提供することで、それぞれ大きな人気を集めたように見える。今後も続々と登場するであろう個性派揃いの新作ソフトを、心待ちにしたい。