ケータイ市場が大きく盛り上がる3月に入り、その前哨戦ともいえる2月の純増数(契約数)が電気通信事業者協会(TCA)から発表された(図)。それによると、ドコモが24万6100件、auが18万3700件とそれぞれ純増を記録。ドコモは相変わらず好調な推移を見せており、通信方式別に見ると、FOMA単体の純増数は92万5700件。

 ケータイ市場が大きく盛り上がる3月に入り、その前哨戦ともいえる2月の純増数(契約数)が電気通信事業者協会(TCA)から発表された(図)。それによると、ドコモが24万6100件、auが18万3700件とそれぞれ純増を記録。ドコモは相変わらず好調な推移を見せており、通信方式別に見ると、FOMA単体の純増数は92万5700件。これは、PDC(第二世代)の純減67万9600件を大幅にカバーする伸びで、第三世代携帯への移行が順調に進んでいることがわかる。


 一方、ボーダフォンは5万3200件、ツーカーが9000件の純減となり、各キャリアの純増数の明暗がはっきりと分かれる結果となった。これまでもドコモ、auの2強体制が強まっていることが指摘されていたが、Vodafoneが2か月連続で5万以上の純減となったことで、その傾向はさらに確定的なものになってきたといえる。

 しかし、2強の一角として、昨年はドコモと大接戦を繰り広げていたauもいまひとつ振るわない。純増数こそドコモに次いで2番目の伸びとなっているが、今年に入ってからドコモを上回ることができていないのが現状だ。

 その主な原因として、ドコモが主力機種を2月までに出し切ったことが挙げられる。「N901iC」や「P901i」、「D901i」のようなフラッグシップ機をはじめ、「F700i」や「SH700i」といった普及機まで、そのほとんどを2月末までにリリースしてしまった。3月に発売されるのは「N700i」と「P700i」だけで、1月、2月は潤沢に端末を供給できていたといえる。とくに2月はFOMA、ムーバ合わせて7台もの新機種をリリースしており、店頭には豊富な端末が並んでいた(表)


 対するauは、au design project製の「PENCK」を2月に発売したものの、ハイエンドのWIN端末「W31SA」が2月末から、エントリー向けのWIN端末「W31K」が3月に入ってから発売されるなど、主力製品が2月下旬から3月に向けての発売だったため、2月の店頭では「PENCK」のみがWINの新製品として目立つという結果になってしまった。また、WIN端末だけではなく、1X端末の状況を見ても、女性のエントリー層に絶大な人気を博しそうな「Sweets」が3月下旬発売となっている。そのため、量販店の店頭などでは、どうしてもドコモの機種のほうが充実している印象を受けてしまったのではないだろうか。

 ここまで見てきたように、auの2月の純増数がドコモに負けてしまった原因は、新端末の供給がドコモと比べ手薄になっていたという面が否めない。しかし、3月は新機種の数もドコモと同じで2台。2月末に発売された「W31SA」も、3月から売れはじめることを考えると十分逆転も可能だ。

 先日、auはハイスペック機を好むユーザーには待望の新機種「W31S」を発表した。この「W31S」は、着うたフルに加え「Atrac3」でエンコードした音楽を転送することができる。また、カメラもオートフォーカス対応で200万画素を超え、かなりのハイスペック仕様だ。もちろん春のauケータイのなかではひときわ目立つ充実したモデルとなっており、機能を重視するハードユーザーの高い関心を集めている。

 「W31S」は4月発売のため、3月の純増数には影響を与えないが、発表があったことで他の端末の価格などへの影響や、「W31S」発売待ちの買い控えが発生するなど、間接的に純増数に関係してくると考えられる。

 いずれにせよ、3月商戦は、これまで以上にドコモとauの接戦が繰り広げられるだろう。春の天王山を制するのがどちらのキャリアになるのか、手に汗握る戦いは、今、佳境を迎えようとしている。(フリージャーナリスト・石野純也<EYE's factory>)