冬になると気になるのが、室内の乾燥。加湿器を持っていれば、手軽に乾燥対策ができますが、加湿器がない場合にはどうすればいいのでしょうか？


　実は、加湿器がなくても部屋の湿度を高めて乾燥を防ぐことは可能です。そこで今回は、加湿器がない場合の乾燥対策について詳しく解説します。

　コップを置いたり、お湯を沸かしたりと、どれも手軽にできるものばかりです。加湿器が自宅にないという人はもちろん、ホテルや出先などでも乾燥対策をしたいという人は、ぜひ参考にしてください。
 

加湿器がないときの加湿方法7選

　部屋が乾燥すると肌荒れや体調不良を招く恐れがあるため、特に冬場は対策が必要です。

　加湿器があれば手軽に乾燥対策ができますが、加湿器を持っていないご家庭も多いでしょう。そこでここでは、加湿器がないときにできる部屋の加湿方法として、以下7つを紹介します。

・洗濯物を部屋干しする
・お湯を沸かす
・水が入ったコップを置く
・部屋に霧吹きをする
・観葉植物を置く
・床や窓を水拭きする
・アクアリウムや水槽を置く

　手軽にできる方法ばかりなので、気になるものがあったらぜひ生活に取り入れてみてください。
 

洗濯物を部屋干しする

　手軽に部屋を加湿する1つめの方法は洗濯物の部屋干しです。

　濡れた洗濯物を部屋に干しておくと、乾くときに水分が蒸発することで、加湿器を使ったときと同じように部屋を加湿できます。

　ただし、洗濯物が多すぎると湿度が上がりすぎてしまう可能性があるため、注意しましょう。その場合は、部屋の窓を少し開けて湿度を調整するなど工夫をしてください。

　スペースや部屋干し用の竿などがなくて部屋干しができない場合は、濡らしたタオルを絞ってハンガーにかけておくだけでOKです。

　夜寝るときに部屋干しをしておけば、就寝時の乾燥対策にもなります。

　また、寝ている間に洗濯物も乾くため、一石二鳥です。なお、部屋干しの匂いに抵抗がある人は、部屋干し専用の洗剤を使うことで匂いを解消できるでしょう。
 

お湯を沸かす

　加湿器がないときにおすすめな加湿方法2つめは、ヤカン・鍋・電気ケトルなどでお湯を沸かす方法です。

　お湯を沸かすと蒸気が出るため、加湿器と同じように部屋を加湿できます。

　また、冬場であれば、鍋料理をする機会も多くなるでしょう。ヤカンや電気ケトルなどでお湯を沸かす方法以外にも、リビングでお鍋をすることでも加湿につながります。冬場のお鍋はおいしく食べられる以外にも、室内の加湿までおこなえて一石二鳥です。

　なお、ヤカンや鍋を使って加湿する際は空焚きに注意しましょう。ヤカンを火にかけたまま放置しないようにしてください。
 

水が入ったコップを置く

　加湿器がないときに部屋を加湿する3つめの方法は、コップに水を入れて置いておく方法です。

　コップに水を入れて置いておくだけで水が蒸発し、部屋の湿度を上げてくれます。

　「コップを置くだけ」という手軽な方法であれば、部屋が多い家や会社の自席周りなどでも取り入れやすいでしょう。コップだけではなくかわいい花瓶やお気に入りのガラス瓶などを使えば、部屋をおしゃれに彩れます。

　加湿しながら気分も上がるので、良いことずくめです。
 

部屋に霧吹きをする

　加湿器がないときの加湿方法4つめは、霧吹きを使用する方法です。

　部屋に霧吹きをすると水分をミスト状に拡散できるため、加湿器の代用になります。

　また、霧吹きの水にアロマオイルを入れると、癒やし効果や消臭効果も期待できます。ソファーやカーテンに「シュッ」とかけるのもいいかもしれません。ただし、霧吹きをしすぎると床や家具などが濡れる可能性があるため、濡らしても問題ない生地かどうか、あらかじめ確認しておきましょう。

　好みの香りを楽しみつつ気分転換もはかれるアロマオイル入の霧吹きは、普段の生活に取り入れてみるのもおすすめです。
 

観葉植物を置く

　加湿器がないときの加湿方法5つめは、部屋に観葉植物を置く方法です。

　部屋をおしゃれに彩るアイテムとしておなじみの観葉植物は、根から水を吸い上げて水分を葉から蒸発させる習性をもつため、天然の加湿器としての役割も果たします。

　また、植物は光合成によって空気中の二酸化炭素を吸収し酸素を排出し、空気をきれいに保ってくれるのもうれしいポイントです。ただし、水を多くやりすぎると植物が枯れてしまうため、適度な水やりを心がけましょう。

　「観葉植物が部屋にまだない」という人は、これを機に取り入れてみてはいかがでしょうか。
 

床や窓を水拭きする

　加湿器がないときの加湿方法6つめは、部屋の床や窓を水拭きする方法です。水拭きすることで、床や窓に水分が付着するため、蒸発する過程で室内が加湿されます。

　水拭きする際は、まずは掃除機をかけて部屋のホコリを取るようにしましょう。

　水拭きで汚れをしっかり拭き取って部屋がキレイになれば、雑菌の繁殖を防げるため、感染症対策にもなります。
 

アクアリウムや水槽を置く

　最後は、アクアリウムや水槽を置く方法です。

　水槽の水は常に蒸発していくため、自然な加湿効果をもたらしてくれます。金魚や熱帯魚を飼っていなくても、小さめの水槽に水を張って置いておくだけでも一定の効果が期待できます。

　また、水槽はインテリアとしても楽しめるのが魅力です。水草を入れたり、照明でライトアップしたりすれば、部屋の雰囲気をぐっとおしゃれに演出できます。観葉植物と同じように、視覚的な癒しと快適な湿度環境を同時に得られる点もメリットです。

　ただし、水の管理を怠るとカビや虫の発生につながる恐れがあるため、こまめに水を替える・掃除をするなどのメンテナンスを心がけましょう。
 

加湿器は必要か

　ここまで紹介したように、洗濯物の部屋干しや水拭き、観葉植物の設置など、加湿器を使わずに湿度を調整する方法はたくさんあります。しかし、冬場や乾燥が激しい地域では、これらの方法だけでは十分に湿度を保てないことも少なくありません。

　特に、冬場の関東では晴れて空気が乾燥する日が多く、室内湿度が30％前後まで下がることも日常茶飯事です。人が快適に過ごせる湿度は40～60％程度とされているため、30％台では喉や肌の乾燥だけでなく、風邪やインフルエンザなどのウイルスが活発化しやすい環境となってしまいます。

　もちろん、洗濯物を部屋干ししたり、観葉植物や水拭きを取り入れたりすることで一定の加湿効果は得られます。ただし、乾燥が厳しい季節にはこれらの方法だけでは十分に湿度を保てないケースも多く、体調不良の原因になる恐れがあるでしょう。

　そのため、冬場の乾燥が気になる家庭では、加湿器の設置を検討することをおすすめします。加湿器を利用すれば、安定的に湿度を40～60％に保てるため、快適な生活環境を維持しやすくなるでしょう。
 

まとめ

　今回は、加湿器がないときに代わりにできる加湿方法について詳しく解説しました。

　部屋干しや水拭きなどは家事と一緒にできるほか、コップを置いたり霧吹きをしたりといった方法は手軽にできる加湿の手段です。

　乾燥が続くと手荒れや風邪などのリスクが高まるので、加湿器がないご家庭でもこれらの方法を駆使して乾燥対策を行いましょう。

　また、最近では小型かつ手軽な価格で購入できる加湿器も増えています。「部屋干しなどで乾燥対策をしているけど、あまり効果がない...」など、自力での対策に限界を感じている場合は、ぜひ加湿器の購入も検討してみてくださいね。