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外付けモニターで仕事効率2倍以上! “破格”の働き方改革をベンキューが提案

 5月12~5月14日、東京ビッグサイトの青海会場で「教育ITソリューションEXPO」が開催された。多くの出展社がある中、目にとまったのは少し趣向の変わったブース。ベンキュージャパン(BenQ)による“先生の働く環境”を改善するための提案だ。周囲が便利な電子黒板など授業に関連した展示をする中、なぜ一風変わった発想に至ったのか。そのヒントになった事例を聞くことができた。

教育ITソリューションEXPOに出展していたBenQ

外付けモニターの“三つ”のメリット

 紹介された事例はこうだ。オンライン会議や動画配信サイトの充実など、コロナ禍の影響もあり、近ごろモニターを使う機会が増えた。会社からの支給やありあわせで済ませていたが、不便を感じたことはない、という人も多いだろう。立命館小学校の正頭英和先生もそんな一人だった。しかし、ある時を境にデスク環境が劇的に改善。仕事の効率は2倍にもなったという。きっかけは、モニターを変えたことだった。
 
立命館小学校の正頭英和先生

 正頭先生は、同校で教鞭をとってから約8年、学校から支給されたモニターとノートPCで仕事をしていた。モニターは、「ノートPCの画面サイズとあまり変わらないサイズ」。空箱などで高さを調節していたが、あるとき「画面が大きくなかったこともあり、自然と画面に顔を近づけていたり、前のめりになったりしていたことに気が付いた」という。

 コロナ禍でオンライン授業や教材の準備でPCを使う機会が多くなったタイミングで、首や肩、腰に負担を感じ始め、モニターが一因になっていると考え始めたそうだ。1年ほど購入するモニターを検討したが、「価格とサイズしか判断材料にしていなかった。ただ、実際に机に置いた際のサイズ感が分からず、決めあぐねていた」とのことだ。

 そんな折、仕事先で大きめのモニターを試用するチャンスを得た。いざ使ってみると、三つのことが分かった。「最近のモニターは画質がキレイで滑らか」「大きい画面なら複数のウィンドウを一度に開けるので仕事の効率が上がる」「モニターの高さ調節によって姿勢を整えることができる」というメリットだ。すぐに購入を決意し、机の広さを踏まえて23.8インチのBenQ「GW2480T」を仕事場の机に設置。以来、仕事の効率が「体感で2倍以上」は上がったそうだ。

 また、姿勢が改善したことで首や肩への負担も軽減した。「姿勢は正そうと意識しても難しい。本気で負担を減らしたいなら、仕事上の仕組みとして取り入れることが効果的。モニターの高さを調節し、背筋を正さないと画面が見えないようにすれば、自然と実現できる」(正頭先生)。
 
外付けモニターの便利さについて語る正頭先生

 正頭先生が購入したGW2480Tは、23.8インチのアイケアモニター。価格は2万円前後。エルゴノミクスデザインで、90度回転の縦方向でも利用が可能だ。画面の位置を上下させることで、姿勢を正した際の目線に合わせることができる。左右45度ずつチルトも可能。手前に5度、後ろに20度画面を倒すこともできる。目とモニターの推奨距離は60~70cmだ。

 ブルーライトは最大70%除去、“ちらつき”を抑えるフリッカーフリーに対応し、目の疲れや違和感を軽減。さらに、部屋の照明や外光に応じてモニターの輝度を自動で調節し、時間にかかわらず適した状態で画面を表示する「B.I.」など、独自のアイケア技術も盛り込まれている。

教育現場にモニター提案

 こうした事例がいくつか重なったことで、教育現場におけるモニター需要を発見したBenQ。「教育ITソリューションEXPO」では、モニターによる学習や働く環境の改善を提案するに至った。
 
BenQが「教育ITソリューションEXPO」に出展したブース
 
先生の机を再現した展示

 ブースは、学校の教室をイメージした空間。イスと机、そして電子黒板で教室を再現していた。特徴的だったのは、ブースの一角に再現された先生の机。外部モニターとノートPC、書類や棚を設置して、職場環境がどのように改善されるのか体感しやすいよう工夫していた。設置していたモニターは、正頭先生も購入した「GW2480T」。配布していたモニターサイズを実寸大で確認できるチラシも便利だ。
 
実寸大でモニターが印刷された特製のチラシ

 ベンキュージャパンの菊地正志社長は、「少しでも健康への負担を軽減するためのソリューションを提供したい」と、今回の出展理由を説明する。ここでいう「健康への負担を軽減する」ためのソリューションとは、GW2480Tにも搭載されているBenQ独自の「アイケア」技術。加えて、高さ調節機能による姿勢の改善だ。
 
ベンキュージャパンの
菊地正志代表執行役社長

 実際にGW2480Tを業務で使っている正頭先生は、アイケア技術についても次のようにコメントしている。「日常が劇的に変化するわけではないので、体感することは難しい。ただ、この“変化しない”ことが大切。日頃の目の違和感や疲れは気が付かなかったり、無視してしまったりするので、大きく悪化してからようやく対処に動き出すことになる。日頃から少しでも負担を減らすことができれば、この大きく悪化するのも抑えることができる」。

破格の働き方改革

 教育現場では、モニターを見る時間が増えている。GIGAスクール構想で1人1台デバイスが配られている児童・生徒はもちろん、オンライン授業やデジタル教材を用意する先生もそうだ。これにより、目や首・肩への負担も増えた。こうした負担はモニターを変えることで軽減することができるかもしれない。「2万円でできる働き方改革としては破格」(正頭先生)とのこと。悩みを抱えている人は、一考の価値ありだ。