「ホワイトレーベル」といえば、かつてはレーベル(ラベル)部分に何も書かれていない宣伝・サンプル用のレコード盤や、ユーザーが自由に盤面をデザインできるCD-Rメディアなどを指していました。しかし、昨今のIT業界でホワイトレーベルというと、提携先企業が自社ブランドで販売できる商品やサービスを意味することが多いようです。

 先日、データ保護ソフトウェアを提供するアクロニス・ジャパンの嘉規邦伸代表に取材したときも、このホワイトレーベルが話題の中心になりました。同社はパートナーのSIerやサービス事業者に向けて、データ保護用のクラウドサービスを提供していますが、それをエンドユーザーに再販するにあたって、アクロニスのブランドを出すことは求めないといいます。

 競合の多いデータ保護ソフト市場において、自社ブランドの浸透にはこだわらないというのは奇異な戦略にも見えますが、価値の主体が「モノ(プロダクト)」から「コト(サービス)」に移った今の時代においては、パートナーのソリューションの差別化を支援するのが正しい成長の道であると嘉規代表は説きます。言わば“黒子”としての成長戦略。クラウド時代のビジネスのヒントになりそうです。(日高彰)

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