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「iPhone 6」のキャンペーンを比較 機種変更で最安はソフトバンク

特集

2014/09/17 21:54

 ソフトバンクモバイル、KDDI(au)、NTTドコモは、9月19日にアップルの最新スマートフォン「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」を発売する。今年6月から8月にかけて、各社とも新料金プランを設定。スマートフォンの料金体系は、1年前とはがらりと変わった。

 新料金プランは、以前に比べ、データ通信プランの選択肢が多い。ドコモとソフトバンクは、主回線で契約したデータ容量を家族間で分け合うことができ、その場合は家族単位で最適なプランを選ぶ必要性がある。今回は一例として、最も安い「iPhone 6」の16GBモデルを購入し、データ容量5GBプランを契約した場合に、乗換え(MNP)・新規契約と、機種変更の2パターンについて、3キャリア中、どのキャリアが一番安いのか、端末代と毎月の通信料金を合計した2年間のトータル費用を比較した。

 さらに、より具体的な例として、「iPhone 5」から「iPhone 6」に買い替えるケースを想定し、他社に乗り換えるMNPと、同一キャリア間の機種変更のどちらがトクなのか、キャリアごとに試算した。なお、新料金プラン限定の長期継続利用割引や固定通信サービスとのセット割引、限定クーポンなど、誰もが利用できるわけではないキャンペーン・割引は適用していない。

 先に結論をいうと、いま使っている機種を下取りに出すと、キャンペーンによって、通常より安く機種変更できるauユーザーとソフトバンクユーザーは、機種変更でもMNPでも、費用はさほど変わらない。各社とも「下取り」に力を入れ、期間限定で下取り額が増額されているからだ。最新機種をいち早くより安くおトクに手に入れたいなら、キャリアの下取りプログラムや、家電量販店などの中古買取りサービスを積極的に活用しよう。

 ※本体価格・下取り額は税込み、通信料金は税抜きで記載
 

「iPhone 6」の16GBなら実質負担額0円 スペック向上でも価格は据え置き



 「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」の容量は、16/64/128GBの3種類。32GBがなくなり、代わりに、撮影した動画や写真をたっぷり保存できる128GBモデルが加わった。MNP・新規契約の場合、最大24か月間、機種ごとに指定の金額を通信料金から割り引くサービス「月月割(ソフトバンク)」「毎月割(au)」「月々サポート(ドコモ)」適用時の実質負担額は、3キャリアとも4.7インチの「iPhone 6」の16GBなら0円。前機種「iPhone 5s」の16GBも実質負担額は0円だったので、最廉価モデルに限れば、価格は据え置きだ。
 

iPhone 6/iPhone 6 Plus 実質負担額一覧


 本体価格は、キャリアによって若干異なり、3キャリアのなかでは、ソフトバンクが最も安い(「iPhone 6 Plus」の128GBは、auと同額)。分割ではなく一括で支払う場合、この金額を支払うことになるので、購入者としては安いほうがありがたい。「2年以上継続して使用すれば、実質負担額○○円」という仕組みは、携帯電話を買う上で必ず理解しておきたいポイント。特に実質負担額2~4万円台と高額な64GB/128GBモデルの購入を検討している人は、しっかり理解しておこう。
 

iPhone 6/iPhone 6 Plus 本体価格一覧

 

ソフトバンクとauはMNPも機種変更も優遇、ドコモはMNPだけ



 新しいiPhoneの発売に合わせて、ソフトバンクは、MNP向けに「のりかえ下取りプログラム」「のりかえ割」「iPhone U25おトク割」、機種変更向けに「タダで機種変更キャンペーン」を実施する。

 下取りと引換えに料金を割り引く「タダで機種変更キャンペーン」を利用すると、「iPhone 5s/5c/5」から「iPhone 6」の16GBに機種変更する場合、MNP・新規契約と同じく「iPhone 6」の実質負担額は「0円」になり、さらに、通信料金から合計1万7880円(10月31日以降は合計1万800円)も割引される。端末代と通信料金の割引の代わりに、1ポイント1円相当として全国のTポイント加盟店で利用できる「Tポイント最大3万2400ポイントプレゼント」を選ぶこともできる。10月31日までの割引増額期間中の割引額は、最大3万2400円相当だ。

 また、従来提供している機種変更向けの下取りプログラムに加え、他社の携帯電話を下取りし、通信料金を割り引く「のりかえ下取りプログラム」を新たに開始し、10月31日までの期間限定で下取り金額を最大4万3200円に増額する。下取り対象機種は「iPhone 5s」や、Android搭載スマートフォンの「GALAXY S5」「Xperia Z2」、従来型携帯電話などだ。

 auは、MNP向けに、「au ID」と紐づいたプリペイド型の新しい電子マネーサービス「au WALLET」1万円分を入金(チャージ)する「auにかえる割 Plus」に加え、10月31日までの期間限定で他社の携帯電話を最大4万3200円相当で下取りする「下取りキャンペーン」を実施する。機種変更時に対象機種を下取り、ポイントを付与する「下取りプログラム」も継続して実施し、11月30日までの期間限定で「iPhone 5/4S」の下取り価格(下取りポイント)を最大3万4000円相当に増額する。

 ドコモは、MNP向けに、10月31日までの期間限定で「iPhone下取りプログラム」の下取り価格を増額し、最大4万3200円を端末代から割り引く。さらにMNPでドコモに出戻るユーザー向けに、解約時のドコモポイント相当額と1万800円の合計を端末代から割り引く「おかえりボーナス」(ドコモオンラインショップでの購入は除く)を実施する。機種変更向けには、特にキャンペーンは実施しない。

【2014年9月19日追記】
 ドコモは「iPhone下取りプログラム」の適用範囲を拡大し、iPhoneに限り、機種変更時でも下取りします。

 

端末代も通信料金も3社ほぼ横並び キャンペーンの特典・割引で差



 毎月の通信料金(音声通話+データ通信+インターネット接続料)は、データ容量5GBプランの場合、税別月額8000円。ソフトバンクの場合、回線ごとに最大2年間、300~3000円を割り引く「家族おトク割」も利用でき、5GBプランの場合、2年間の割引額の合計は1回線あたり7200円となる。ひと月あたりわずか300円とはいえ、積み重なると金額は大きい。家族二人以上なら、ソフトバンクが最安だ。
 

iPhone 6/iPhone 6 Plus 2年間のトータル費用


 各社とも、新規顧客を獲得できるMNPを優遇し、契約種別によって端末の実質負担額を変えているため、2年間のトータルコストを少しでも抑えたいなら、やはりMNPを利用したほうがトクだ。ただ、以前に比べてMNP・新規契約と機種変更の差は縮まった。新料金プランの提供開始にあわせ、ずっと使い続けている既存ユーザー向けに、新料金プラン限定で、長期継続利用者向け特典・割引も導入。ソフトバンクは3年目、ドコモとauは6年目から、契約プランに応じて適用される。一概に「MNPのほうがトク」とは言い切れない状況になってきた。

 また、3社とも、他社と料金面で差異化を図るために、「下取り」に力を入れている。ただし、ドコモはMNP限定で、機種変更だと利用できない。ソフトバンクは、機種変更でもMNPでも下取りし、新しいiPhoneの発売と同時に開始する「タダで機種変更キャンペーン」は、一見、「下取り」とは感じさせないネーミングだ。
 

各キャリアのキャンペーン・下取りプロログラム

「iPhone 5」から買い替えるならMNP? それとも機種変更?



 具体的に、ソフトバンク・auの「iPhone 5」の16GBモデル、ドコモのAndroid搭載スマートフォン・従来型携帯電話(下取り価格2万4240円の機種)から、MNPで他社の「iPhone 6」の16GBモデルに乗り換える場合と、キャリアを変えずに「iPhone 6」の16GBモデルに機種変更する場合について、各種手数料を含めた2年間のトータル費用でキャリアごとに試算した。その結果は下の通り。機種変更する場合を比較すると、「タダで機種変更キャンペーン」を利用すると、ソフトバンクが最安だ。auも、下取りプログラムを利用すると通常よりぐっと安くなる。
 

パターン別試算


 新料金プランは、これまでよりデータ通信プランが細分化され、最適なプランは一人ひとり異なる。auは、豊富な選択肢を「データ自由ライフ=デジラ」と呼び、新料金プランの名称にした。LTE/3Gのサービスエリア、通信速度、つながりやすさなどのネットワーク品質や、スマートフォンのランニングコストを左右する各種キャンペーンや割引を考慮したうえで、最適なキャリア・最適なプランを選びたい。

※本記事で紹介したキャンペーン内容・料金などは、2014年9月17日時点のものです(9月18日21時更新)。最新情報は、各キャリアのウェブサイトでご確認ください。