「MADE IN TOKYO」と「東京生産」をコンセプトに、国内向けデスクトップPC、ワークステーションのほぼすべてを東京都昭島市の工場で生産している日本ヒューレット・パッカード(日本HP)。すぐれた技術力で世界で支持されている「Made in Japan」によって、ユーザーからの「信頼」を得るために東京生産にこだわってきた日本HPは、ユーザーに「安心」して使ってもらうためのサポートサービスにも力を注いでいる。それが、「HPなんでも相談サービス」だ。サポートの強みを、中宏樹マーケティング・サービスビジネス部サービスビジネススペシャリストに聞いた。

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 「HPなんでも相談サービス」は、HPのPC本体に加え、他社製のPC周辺機器やソフトウェア、インターネットの設定など、デジタル機器やサービスに関する使い方をなんでも相談することができる有償サービス。店頭で販売する一部のモデルは、30日間の「HPなんでも相談サービス」を無償で提供している。購入後30日間は無料で何度でも電話で問い合わせができ、年中無休で対応している。

 サービスを開始したのは2009年10月。中スペシャリストは、「当時、外資系メーカーは国産メーカーと比べ、手厚いサポートがないという印象をお客様にもたれていた」と振り返る。ちょうど一般個人向けビジネスを再開してから約3年が経過し、オンラインストア「HP Directplus」や家電量販店での販売が順調に成長するなかで、初めてPCを購入する人も増えてきた時期。「初めてPCを購入する人を中心に、幅広い人に、当社のPCを安心して、そして楽しく使ってほしいと考え、サービスを開始した」という。

中宏樹スペシャリスト

 中スペシャリストは、「HPなんでも相談サービス」の立ち上げからかかわってきた。「PCを初めて使う人にどのようなサポートを提供すればいいのか、試行錯誤を繰り返しながら探った。その結果、当社のPCだけでなく、eメールの設定、無線LANの設定、WordやExcelの使い方、年賀状の作成、デジタルカメラの画像をPCで保存する方法、無線LANの設定、ホームネットワークの構築など、さまざまな問い合わせに対応することが重要だと判断した」という。

 最近は、TwitterやFacebookなどSNSの使い方をはじめ、なかには「Playstation」シリーズなどゲーム機との接続に関する問い合わせもあるようだ。「当社のPCを購入してくださった方々に対して、『PCメーカーだからPCのことしか分かりません』というのは、サポートしていることにならない」と、中スペシャリストは断言する。

 1日の対応件数は、多い時には1000件以上。電話でのサポートに加え、時にはリモートアクセスでお客様とPCの画面を共有しながらアドバイスしている。件数が多く、しかも細かい対応ということで、電話がつながらないのでは、という心配があるが、「時間帯や日によってサポート要員のシフトを変え、必ず電話がつながる体制を敷いている」という。午前9時から午後9時まで、365日いつでも対応できる環境を整えているのだ。

 日本HPにとってのサポートサービスとは、「お客様にPCの楽しさを伝えるもの」(中スペシャリスト)だ。そして現状に満足することなく、今後は相談する時間の予約システムの構築や、24時間365日対応など、メニューの拡充を検討している。「多くのお客様に『サポートといえば日本HP』と認められたい」(中スペシャリスト)。製品の信頼性に加え、サポートにも妥協を許さない姿勢が、日本HPの強みになっている。(BCN・佐相彰彦)