PCにつなげば地上デジタル放送が見られるようになるチューナーの単体販売が、08年4月、ついに解禁された。これで、手持ちのPCでも地デジを楽しむことができるようになった。しかし、このチューナーについては、まだあまりなじみのない方も多いのではないだろうか。そこで、連載「ゼロからはじめるPC用地デジチューナー」を企画。第1回の今回はその概要を説明する。

ゼロからはじめる PC用地デジチューナー特集
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●PCのタイプに合わせて選ぶ内蔵・外付けの2種類

 PC用地デジチューナーには外付けと内蔵の2つのタイプがある。外付けタイプはUSBで接続するもので、ノートPC、デスクトップPCのいずれでも使用できる。一方内蔵タイプは、デスクトップPCにのみ使用でき、インターフェイスはPCI ExpressとPCIの2種類が販売されている。


 ただし、すべてのPCに接続できるわけではなく、ノートPC、デスクトップPCとも、チューナーが動作する仕様を満たしている必要がある。購入の前にチューナーメーカーの製品ページであらかじめ確認しておこう。またOSの目安tとしてはWindows XP以上が必要だ。ノートPCの場合はこれらをクリアすれば地デジが楽しめるようになる。

 デスクトップPCの場合、さらに条件がある。内蔵するグラフィックボードと液晶ディスプレイが「HDCP」に対応していなければならないのだ。HDCPとは「High-bandwidth Digital Content Protection system」の略で、デジタル信号の経路を暗号化し、コンテンツの不正コピーを防ぐ著作権保護システムのこと。PC本体とディスプレイが対応しているかどうか、事前にしっかりと確認しておきたい。


●導入時のメリット/デメリットとは

 最後に、PC用地デジチューナーを使う際のメリットとデメリットについて考えてみよう。まずメリットは、新たにテレビを購入するのに比べると、ずっと価格が抑えられる点だ。PC用地デジチューナーの価格は現在、1万円台前半から2万円半ば。手持ちのPCがデスクトップPCの場合、これに別途HDCP対応の液晶ディスプレイを購入するとしても、ずっと安くすむ。また、PCをレコーダー代わりに使えるので、HDDを増設できるPCはレコーダーと比べると保存するデータの容量を気にせず、より多くの番組を残せる。

 デメリットは、別売りまたは付属のリモコンに対応するチューナーであればテレビのように遠隔操作が可能だが、そうでない製品の場合は、キーボードやマウスで直接操作することになる。また、インターフェイス面では、外付けタイプであればUSB接続なのでさほど難しくはない。しかし、内蔵タイプは、デスクトップPCの本体を開けて拡張スロットに差し込まなければならず、敷居が高い。初心者にはUSB接続の外付けタイプがオススメだ。

 PC用地デジチューナーの登場によって、PCで地上デジタル放送が見られる環境を自分の手で創り出せるようになった。PCを活用する一つの選択肢として、導入を検討してはいかがだろうか。連載の第2回は、PC用地デジチューナーの製品を比較し、その特徴を紹介する。(BCN・井上真希子)