ソニー(中鉢良治社長)は6月6日、都内で会見を開き、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ「α100」を7月21日に発売すると発表した。コニカミノルタから受け継いだ「αマウントシステム」を使ったデジタル一眼の第1弾で、北米、欧州やアジアなど全世界でほぼ同時期に発売する。

●ソニーの「α」、いよいよ7月発売

 ソニー(中鉢良治社長)は6月6日、都内で会見を開き、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ「α100」を7月21日に発売すると発表した。コニカミノルタから受け継いだ「αマウントシステム」を使ったデジタル一眼の第1弾で、北米、欧州やアジアなど全世界でほぼ同時期に発売する。


 「α100」はソニーが入門機と位置付けるデジタル一眼レフカメラ。価格はオープンだが、実勢価格はボディ本体のみが10万円前後、18-70mmのズームレンズセット「α100ズームレンズキット」が12万円前後、18-70、75-300mmのズームレンズセット「α100Wズームレンズキット」が14万円前後の見込み。

 CCDは有効1020万画素。CCDが動いて手ブレを防ぐCDDシフト方式の手ブレ補正機能を本体に内蔵する。コニカミノルタの手ブレ防止技術をさらに改良して本体に搭載。このため、コニカミノルタが過去に累計300万本を販売したすべての「ミノルタαレンズ」の使用時にも手ブレ防止機能を活用できる。

 画像処理回路には新たに開発した「Bionz(ビオンズ)」を搭載。ソニーの従来回路よりも高い解像度が得られ、ノイズが少ないのが特徴。また、CCD表面に帯電を防ぐ特殊なコーティングを施し、カメラの電源を入れるごとに手ブレ補正ユニットが動いてチリやホコリをふるい落としてゴミ付着防止する「アンチダスト機能」も搭載した。

 記録媒体はメモリースティック、メモリースティックPROデュオ、コンパクトフラッシュ、マイクロドライブ。サイズは幅133.1×高さ94.7×厚さ71.3mm、重さ545g。ボディカラーはブラックとシルバー。

 同時に交換レンズ群も発表した。独カール・ツァイスのレンズを採用した3本をはじめ、単焦点、ズームレンズなど、計21本を7月以降順次発売する。

 発表会でソニーの中川裕・執行役EVPデジタルイメージング事業本部長は「今年度中に世界シェアで10%を獲得し、デジタル一眼レフカメラでリーディングカメラメーカーになる」と意気込みを述べた。



●キヤノン・ニコンの寡占市場に割って入れるか?

 ソニーは、今年3月にコニカミノルタから継承した「αマウントシステム」で一眼レフデジタルカメラ市場に本格参入することになるわけだが、目標とするシェアを獲得できるかは今のところ不透明だ。

 国内のデジタル一眼レフ市場ではキヤノンとニコンの2社が圧倒的なシェアを占めている。BCNランキング05-06年月次販売台数シェアの推移では、キヤノンは一時シェアを落としたものの、直近の5月月次データでは52.8%と市場の半分、ニコンも30%以上のシェアを獲得しており、2強による寡占状態が続いている。



 一方、ソニーにデジタル一眼レフカメラ事業を譲渡したコニカミノルタは、これまで10%前後のシェアで推移しており、キヤノン、ニコンとの差は歴然。コニカミノルタからカメラ事業を引き継いだソニーが、こうした状況を打開していくには、「2強」からシェアを奪う戦略もさることながら、新たなユーザー層の開拓も不可欠だろう。

 ソニーが入門機と位置付ける「α100」の競合機種は、この分野では圧倒的なシェアを持つキヤノンのEOS Kiss Digital Nをはじめ、ニコンのD50、D70、D70sなど、いくつもの製品が並ぶ。こうした状況では大手量販店の店頭で価格競争に巻き込まれる可能性も否定できない。

 会見の席上「α100」の販売を統括するソニーマーケティングの鹿野清・執行役常務は「HDD-DVDレコーダーに保存し、液晶テレビで見るといったソニーが持つAV機器と連携した新しい楽しみ方を提案すれば勝算はある。また、他社の普及機(入門機)にない高画質機能を前面に出せば、(価格競争に巻き込まれず)違いは十分出せる」と自信を見せた。


 一方でソニーが一眼レフ市場で成功する可能性も少なからずある。一眼レフ市場は新規となるソニーだが、複数メーカーによる競争が激しいコンパクトデジタルカメラ市場では「サイバーショット」ブランドで一定のポジションを確立。BCNランキングの06年5月のコンパクトデジタルカメラメーカー別シェアでは18.9%と1位のキヤノンとの差が1.9%にまで迫っている。


 実際、量販店の店頭では「サイバーショット」を選んで購入していく人は少なくないという。このブランド力をデジタル一眼でも発揮できれば、多くのユーザーを獲得することも期待できそうだ。



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