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ご当地インスタントラーメン食べ比べ! 第2回は“青森県編”

グルメ

2022/05/29 15:00

 コロナの影響や友達がいない、お金がないなどの悲しい理由で旅行に行けない人に向け、家にいながら旅行気分が味わえる、ご当地インスタントラーメンをご紹介。前回は北海道の味噌ラーメン編を行った。そして第2回となる今回は日本列島最北の青森県。ではさっそく青森のご当地インスタントラーメンを実食し、その魅力をつたえよう。
 

青森さらの名店とご当地珍の味が3品

しじみのエキスがじんわり美味い塩ラーメン

 
藤原製麺「青森蜆ラーメン塩味ねぶた柄」210円

 まず、いただいたのは、青森の隠れた名物であるしじみのエキスが入ったその名もずばりの「蜆ラーメン 塩味」。ねぶた祭りっぽいパッケージもなかなかの迫力だ。麺は黄色がかった熟成乾燥麺で、シンプルに液体スープの小袋が一つだけ入っている。お湯で麺を茹でること7分。鍋にスープを投入すると、しじみのいい香りが立ち込めた。
 
完成したラーメンがこちら。麺はほぼストレートの細麺
 
スープが一般的なインスタントラーメンよりも澄んでいる

 スープからいただくと、うおー!地味深いしじみの味わいが口いっぱいに広がる。半透明の美しいスープに感無量。これはかなりのクオリティーだ。そして麺にもこのしじみ味がしっかり絡んで、うん、美味い!コンビニなどでは煮干し味や豚骨魚介なんかはよく見かけるが、ぜひとも濃厚しじみ味もお馴染みメンバーに加えていただきたい!…なんて考えているうちに、さくっと完食。あまりにもスルッとなくなるので、育ち盛りには少し物足りないかも?ということで、総評はこちら。

ご当地感 ★★★★
麺の個性 ★★
スープの個性 ★★★★
お土産力 ★★★


 ねぶた祭りのパッケージや青森の裏名物しじみ出汁で、ご当地感は高得点。スープもインスタントラーメンの中ではなかなか珍しくクオリティーも高かった。ただ麺にそれほど強い個性はなく、全体的にやさしすぎる印象もあってお土産力は普通という感じ。値段が上がっても、具材にしじみを付けるなど工夫があるとお土産力も高得点だっただろう。

青森で人気を誇る名店の味。その名も「デス煮干し」

 
ノリット・ジャポン「名店の一杯麺やゼットン」349円

 次にいただいたのは、青森県青森市で10年以上絶大なる支持を得ているお店、麺やゼットンのインスタントラーメン。絶豚と書いてゼットンと読ませていることからも濃厚な豚骨を想像させられるが、バリバリの煮干し系。さらにこちらの商品は中でも強力な「デス煮干し」というメニューの再現だという。袋を開けると、なかなかボリューミーなストレート麺とドスンと重たい液体スープが登場した。
 
液体スープを入れると、かなり粘度の高い物体がボトリと落ちる
 
完成したラーメンがこちら。太麺と茶色のスープが特徴

 茹で上がった麺に液体スープをかけると、おー、想像以上のドロドロさ。さすが「デス」です。しっかり混ぜて器に入れてもまだドロリとしている。ではスープからズズズといただくと、わー、これはかなりのガッツリ煮干し。旨味、香ばしさ、海の香りが鼻を突き抜ける。お次はパンチのある太麺をズババパ!おう!やっぱ煮干し!筆者的には大好物の味わい。しかし煮干しが苦手な人にはちょいとキツいレベル。ボリューム感もしっかりあって美味しいけど、人を選びそうな気もする。ということで総評はこちら。

ご当地感 ★★★★
麺の個性 ★★★
スープの個性 ★★★★
お土産力 ★★

 青森の名店の味ということでご当地感は高得点。さらに、ここまでの煮干し味はインスタントラーメンではなかなかないし、太いストレート麺も個性的なので得点高し。しかし、お土産となると大人から子供まで、みんなが美味しくいただける必要があるので、ちょいと伸び悩んだ印象。筆者はもらうと大喜びですが。

青森のブランド米が練り込まれた麺がスーパー秀逸

八郎めん「晴天の霹靂 塩ラーメン」432円
 
乾麺をほぐすと、はじめての質感に驚愕。これは期待大!

 最後にいただいたのはラーメンらしくない、のど飴のような爽やかなパッケージのこちら。「晴天の霹靂」という米が麺に入っているとのことで、どれくらい普通と違うのか楽しみだ。袋を開けてみると、ちぢれた細麺と液体スープが登場。こちらも具材は特に入っていない。今のところよくあるラーメンだが、麺を茹でると最初の驚きが。お湯の中でばらけた麺が、かなりしっかりしているのだ。本来は柔らかくなった様子が箸を通してある程度伝わってくるが、弾力の質が全く違う。これはどんな食感なのか?いただく前から期待が膨らむ。
 
これが出来上がり。麺もスープもこれといって特徴がないように感じが
 
食べてみると、麺の弾力がすごい。特別な質感に感動

 ということで完成したラーメンを前に、気持ちを落ち着かせてスープから飲むと、おう!2度目の驚き。かなりスッキリしているが、後味にしじみの香りがふわり。袋には「しじみ使用」と記載されているが、これほど香りを楽しめるとは思っていなかった。そしていよいよ麺をいただこうと、箸で掴むとやっぱり弾力が全然ちがう。すすってみると、えー!なにこれー!第3の驚き、麺のコシがとんでもなく強い。口触りと喉越しが素晴らしく噛むとパララと小気味よく解ける。しかも時間が経っても柔らかくならずに、強コシをキープ。ブランド米「晴天の霹靂」の力、マジやばいっす。ということで総評はこちら。

ご当地感 ★★★
麺の個性 ★★★★★
スープの個性 ★★★
お土産力 ★★★★

 ブランド米「晴天の霹靂」と青森がまだ結び付かないことと、しじみを使用といってもそれが大きな売りになるわけではないため、ご当地感とスープの個性はそれほど伸びなかった。しかし麺の個性は満点!そして驚きがあることと、多くの人が美味しくいただける味わい、ということでお土産力は、今回の3品の中で最高得点となった。

 以上、青森県のご当地ラーメン3品の食べ比べでした。青森のラーメンといえばアゴダシと思い込んでいたが、種類が豊富なことも勉強になった。次は岩手県のご当地ラーメンを食す予定。乞うご期待!(エフェクト・山葉のぶゆき)

※記事中の価格は購入時もの