• ホーム
  • ライフスタイル
  • テレワークを極める究極のwebカメラ! ロジクールの「C930s」が想像以上の満足度だった

テレワークを極める究極のwebカメラ! ロジクールの「C930s」が想像以上の満足度だった

レビュー

2022/03/03 17:30

 テレワークが世の中に定着して、早くも2年以上が経過した。多くのビジネスパーソンはすでに自宅でのオンライン環境を整えていることだろう。家電量販店やECショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」でも、ここ数年のデジタル家電の伸びは顕著だ。そのなかで他のカテゴリを圧倒する成長を遂げているのが「webカメラ」だ。

 webカメラの販売台数は多くの人がテレワーク1年目となった2020年に前年比で約3.6倍を記録。さらに多くのカテゴリが特需の反動減で苦戦したテレワーク2年目の2021年にも前年比で約1.1倍と伸び続けた。販売金額でも前年を上回っていることから、ユーザーが“とりあえず”のwebカメラから“よりオンライン環境を高めるため”のハイグレードなwebカメラに買い替える需要が発生していることもうかがえる。
 
急成長を続けるwebカメラ。2021年の年間シェアではロジクールがNo.1に輝いた

 そんな活況なwebカメラ市場でもっとも売れているメーカーは、マウスやキーボードなどでもファンが多いロジクールだ。2021年の年間シェアでは34.9%でトップを獲得。これは9年連続の記録で、同社のwebカメラ市場における存在感の高さを示している。すでに幅広いラインアップを揃えているが、3月3日に広角フルHDモデル「C930s」を発売。これがテレワーク向けに抜群の相性の良さを発揮しそうなので、紹介したい。
 
3月3日に発売されたロジクールの「C930s」。
価格はロジクール公式オンラインストアで税込1万6500円

テレワークのあらゆるシーンで生きる細かい配慮

 C930sは見た目には標準的なwebカメラだ。しかし、細部をみていくとクリップは三脚対応で設置性が高かったり、プライバシーシャッターを備えていたり、利用シーンを意識した配慮が行き届いていることが分かる。各パーツのレイアウトは中央にカメラ、その両脇にスピーカーを配置。スピーカーの中には無指向性マイクをそれぞれ搭載している。
 
三脚対応で画角にこだわることが可能
 
物理的なプライバシーシャッターを備えている

 映像は1080p/30fps、720p/60fpsに対応。高画質かつ、なめらかなので、PC内蔵カメラやあまり性能が高くないwebカメラを利用しているなら一目瞭然の変化を実感できるはずだ。また、オートフォーカスや明るさの自動補正機能も搭載しているので、環境が変わっても常に見やすい映像に整えてくれるのもうれしいポイントだ。

 もっとも特徴的なのは、映像の視野角だ。一般的に65~78°のwebカメラが多いが、C930sは90°とより広角になっている。映し出せるエリアが広くなるメリットは、身振り手振りを交えたり、物を見せたり、より伝達できる情報が増えることだ。また、ホワイトボードなどを使ってレッスンをしたり、1台のPCで2~3人が同時にオンラインミーティングに参加することも可能になる。PCへの設置や上下の角度調整も簡単なので、ベストなアングルも作りやすい。
 
 
C930sの画角は90°。広い範囲をフレームに収めることができる
(上がC930s、右が78°のPC内蔵カメラで撮影した映像)

 また、オンラインとオフラインで参加する人が入り混じった会議であっても、会議室に集まった多人数をしっかりフレームに収めることができるのもありがたい。編集部の会議で試してみたところ、参加メンバーからは「遠くの話者の表情まではっきりと認識できる」「広角だが歪みがまったくない」といった声があがった。指向性マイクを二つ搭載しているので、離れた距離にいる人の声もクリアに拾えた。
 
多人数の会議で使うと、さらに標準的なwebカメラとの力量の違いが明確に

 筆者は基本的にテレワークで長いときは1日に3~4時間ほどのオンライン会議をしているが、C930sを利用するようになってから社内外を問わず、何度も「映像が綺麗ですね!」という反応があった。自分でも画面に並ぶ参加者の小窓のなかで、ひときわ目立つと感じた。リアルよりも自己主張が難しいオンライン上のコミュニケーションをするうえで、これは大きなアドバンテージになるはずだ。
 
C930sの高画質映像(左)はオンラインミーディングの画面中でも存在感がある

動画配信者におすすめのもう一つのフルHDモデル

 テレワークのためのwebカメラとして現時点の到達点ともいえるC930sだが、ロジクールにはもう一つのユニークなフルHDカメラがある。それが「ストリームカム C980(以下、C980)」だ。C930sとはかなり毛色の異なるwebカメラだが、人によってはこちらが理想に近いかもしれないので、合わせて紹介しておきたい。
 
キューブ型のフォルムが特徴的な「ストリームカム C980」

 C980はキューブ型のフォルムを採用したwebカメラで、テレワーカーはもちろん、動画配信者もターゲットにしている。特異な形状にはきちんと実用面での理由がある。カメラを回転させることで通常の16:9の横長画面から9:16の縦長画面に切り替えることができるのだ。これはスマホ画面を意識したもので、他のwebカメラにはない特徴だ。
 
縦型画面にも対応する

 カジュアルな見た目だが、カメラそのものの性能も高い。1080p/60fpsの高精細な映像は、スマホのカメラより圧倒的になめらか! C930s同様にオートフォーカスや露出自動調整機能も備えている。動画配信者向けと聞くとプロ用機材のような敷居の高さを感じるかもしれないが、友人とのオンライン飲み会などライトな使い方にも向いている。スマホと接続して参加すれば、カメラを固定して、手元でスマホを操作するといったことも可能になる。
 
カジュアルな見た目だがC980の映像(左)は非常に高画質

 ロジクール公式オンラインストアにおけるC980の通常価格は税込2万350円だが、現在はプロモーション中で税込1万6280円とかなりお得になっている。テレワークのレベルを最大限に引き上げてくれるC930sか、趣味やプライベートでも自由度高く使えるC980か。ハイグレードなwebカメラを狙うなら、この2モデルは有力な購入候補になるだろう。(BCN・大蔵大輔)