• ホーム
  • ライフスタイル
  • 食品が5倍長持ちするIoT対応の保存容器! ZWILLINGの「Fresh&Save」は一度使ったら戻れない

食品が5倍長持ちするIoT対応の保存容器! ZWILLINGの「Fresh&Save」は一度使ったら戻れない

レビュー

2020/10/31 15:00

【木村ヒデノリのTech Magic #028】 こうした世情の中、男性脳で家事をしているとどうしても効率を追い求めてしまう。購入できる食品はなるべくオンラインで調達しているが、生鮮食品となるとなかなかそうもいかない。特にフルーツや野菜は、買いすぎて傷ませてしまうこともしばしばだ。そんなときに役立つのが、ZWILLING社(ツヴィリング)の「Fresh&Save」だ。生鮮食品を約5倍長持ちにして、さらにアプリ連携で目安となる期限も通知してくれるのが新しい。今回は他社の製品もふまえてレビューしていきたいと思う。

生鮮食品が劇的に長持ちするようになるZWILLING社(ツヴィリング)の
「Fresh&Save」(写真は欧米仕様製品)

結論から言うと「これは本当に素晴らしい!」

 男性読者にはいまひとつ伝わりづらいかもしれないが、真空容器を初めて使ったときの衝撃は言い表せない。今まですぐに傷んでしまっていたハーブやサラダが10日経っても新鮮なままなのだ。筆者の場合、すでに冷蔵庫の機能で葉物野菜を長持ちさせるなど工夫をしているが、調理ごとの下処理は省けない。しかしFresh&Saveを使うと調理用に切り分けた野菜をそのまま冷蔵保存できるのだ。

 野菜だけでなくハーブを保存するのも便利。頻繁に使わないので、一袋使い切れずに捨ててしまっている主婦/主夫の方も多いと思うが、ネギや大根おろしなどの薬味と同様、これらもFresh&Saveに入れることで劇的に長持ちするようになる。一度使ったら戻れない機能性は素晴らしいと言わざるを得ないだろう。
 
袋、容器、蓋の全てが食洗機に対応している

袋タイプは便利なもののサイズ感は海外仕様と思われる点も

 多くの真空容器がガラスやプラスチック製となっている中、Fresh&Saveには袋タイプが用意されているのも使い勝手がいい。ブロッコリーやカリフラワー、キャベツなど、そのままでは意外と場所を取るものも下処理した状態で保管することができる。
 
調理時に使うサイズに切った後
長期間保存できるのはメリットが大きい

 写真のように袋タイプに下処理した状態で入れておくことで、保管場所も圧縮できる。ブロッコリーなどは冷凍を使う方法もあるが、どうしても水っぽくなる。冷蔵で長期間保存できるメリットは十分にあると言えるだろう。ただし、ガラスタイプの容器も含め、サイズ感が海外仕様だというのは否めない。SやMサイズはいいのだが、Lサイズが大きすぎる。海外製の冷蔵庫なら丁度いいかもしれないが、日本で使う場合にはかなり収納しづらい。

 ただ、ツヴィリングの場合は吸引器も含め全て単体で購入できる。したがって各家庭の状況に合わせて適したサイズを購入すれば問題ないだろう。筆者の場合は、サラダ5日分を一度に収納できるのが便利だったため、それだけLサイズを使うようにしている。
 
MとLの中間くらいの平型サイズがあると日本向けにはありがたい

電動と手動なら断然電動を選ぶべき

 他社製品では手動と電動がラインアップされていることが多い。手動でもしっかり気圧を下げられる製品は存在するが、実用を考えるなら電動がいいだろう。毎回ポンプで空気を抜くのは意外と手間だし、Fresh&Saveのポンプは小型なので収納にも困らない。一度充電すればかなりの回数使えるうえに、大型の容器でも10秒足らずで完全に脱気できるし、圧も長期にわたって変わらない。一方手動だと数日で空気が入ってしまうこともあるので注意したい。
 
ポンプは充電式かつ小型で脱気が完了すると自動で停止する

 もともと筆者が使っていたのはMEYER(マイヤー)製は手動ポンプのもので、価格が4950円~6600円とかなり高額だ。しかし、大きいサイズになると空気が抜けて圧が保てない。これも筆者が電動をおすすめしている理由の一つだ。使い勝手はよく、ポンプが別になっている製品と比べれば「取り出し→再び脱気」のフローが手軽にできる。しかし、数日で野菜から水分が出てくるなど保存状態に違いも出てきたため、電動でしっかりと脱気する方が実用としてはいいだろう。
 
マイヤーの容器はポンプ一体型で使いやすいが、空気が抜けたり水分が出てしまったりするデメリットがある。
どちらかというと湿気を防ぎたい食品に使う方が良いようだ

アプリは実用的とは言えないまでも通知機能は便利

 Fresh&Saveで画期的な点はアプリでの食品管理を可能にしたところだ。しかし残念ながら実用的とは言い難かった。QRを読み取ることでコンテナを識別したり、賞味期限をスマホ上で通知してくれたりするのはよかったが、それで特段管理が楽になるというわけではないからだ。たとえば、蓋にカメラが内蔵され、アプリから食材の状態が分かるようにするくらいのことができればかなり便利だが、食洗機で洗えなくなってしまうなど食品系のIoTは難易度が高いようだ。
 
アプリで劇的に便利になるわけではないが、
スマホに賞味期限の通知があるのは良かった

決して安くないが総合点の高い製品

 Fresh&Saveは価格こそ安くないものの、ポンプの大きさや手軽さ、ラインアップなど総合的に高い完成度の製品と言えるだろう。欲を言えば、ガラス容器がもう少し薄型、軽量だと申し分ないが、真空の負荷を考えると仕方ないのかもしれない。同じような選択肢でいえばショップジャパンが展開するフォーサがあるが、電動ポンプが大きいのが気になった。
 
フォーサは容器サイズのバリエーションは多いがポンプが大きい

 他にも袋タイプであれば家庭用真空パック機で保存する選択肢もあるが、機器自体が大きく意外とかさばる。こうしたデメリットを、コンパクトな電動ポンプと繰り返し使える袋タイプの製品でバランスよく解決してきたFresh&Saveは秀逸だ。ここまで読んで信じられない読者は、まず一番小さなサイズを買って薬味やハーブの保管を試して欲しい。想像以上に長持ちするのを目の当たりにして驚くこと請け合いだ。(ROSETTA・木村ヒデノリ)

■Profile

木村ヒデノリ 
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。

普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で1歳半の娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。

【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。

※Amazonのアソシエイトとして、BCN+Rは適格販売により収入を得ています。