メディアエッジ、4K/60p HEVCのリアルタイムエンコーダ/デコーダボード

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2015/04/21 20:06

 メディアエッジは4月21日、4K/60pのHEVCリアルタイムエンコーダボード「ME-ENC5000SDI4」と、同デコーダボード「ME-DEC5000HDMI」を発表した。発売予定と税別予価はME-ENC5000SDI4が2015年9月で198万円、ME-DEC5000HDMIは2015年7月で39万8000円。

4K/60pのHEVCリアルタイムエンコーダボード「ME-ENC5000SDI4」と、同デコーダボード「ME-DEC5000HDMI」のデモンストレーションの模様

 富士通パナソニックがLSI事業を統合して3月に設立した新会社ソシオネクスト製のエンコーダとデーコーダチップを搭載したワンチップタイプのPCI Express ×4のエンコーダ/デーコーダボード。それぞれSDK(ソフトウェア開発キット)を同梱する。エンコーダは、放送、医療、通信、研究用途、デコーダはこれらに加えサイネージ用途を想定する。

4K/60p HEVCリアルタイムエンコーダボード「ME-ENC5000SDI4(リファレンスモデル)」(左側のボード)

 HEVC(H.265)規格は、次世代の画像圧縮技術で、4K放送やスマートフォンにも採用されているもの。これまでのH.264規格に比べ、同じ画質ならデータ量が半分になり、同じデータ量なら画質が2倍になるという優れた圧縮技術。しかし、膨大な処理をリアルタイムに高速で行う必要があるため、従来のエンコーダ/デーコーダは大型で数千万円レベルの高価なものがほとんどだった。

4K/60p HEVCリアルタイムデコーダボード「ME-DEC5000HDMI」(中央のボード)

 発表会でVideoPro事業部の事業部長で技術開発本部 ハードウェア担当の中田 潤 部長は「ワンチップでエンコードできるようになったことにより、放送で使用できる品質のHEVCエンコーダが従来よりはるかに安価な価格で提供できるようになった」と語った。

メディアエッジ VideoPro事業部の事業部長で技術開発本部 ハードウェア担当の中田 潤 部長

 なおメディアエッジは「MEDIAEDGE×iBASE 2015 TOKYO」と題したプライベート展示会を、産業用マザーボードなどを製造する台湾メーカーiBASEと共同で開催している。場所は東京都渋谷区渋谷2-22-8 ABCアットビジネスセンター 渋谷東口店。期間は4月21日~23日の3日間で開催時間は10時~18時。また、同会場では、展示製品の内容などを説明するセミナーは、4月21日と22日は10時~11時と14時~15時の2回、4月23日は10時~11時にそれぞれ開催する。