【活用編】これからの本人確認書類はマイナンバーカードで! コンビニ交付も便利

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2020/05/04 12:30

 顔写真と住所、生年月日が券面に記載されたマイナンバーカードは、運転免許証同様、本人確認書類として使えるケースが多い。今回は、【申請編】【受け取り編】で作成したマイナンバーカードの利用シーンを紹介していく。

資産運用するならマイナンバーカードは必携

 株式・投資信託などの金融商品の購入にあたり、2016年1月1日以降、証券会社・銀行などにマイナンバー(個人番号)の提供が義務付けられた。12桁の番号が確認できればいいので、マイナンバー通知カードまたはマイナンバーが記載された住民票の写しでも代替できるが、薄い紙1枚のマイナンバー通知カードより、名刺サイズのプラスチック製のマイナンバーカードのほうが紛失しにくく、使い勝手がいい。
 
マイナンバーの届け出は、銀行は任意、証券会社は必須となっている
(銀行経由で金融商品を購入する場合は必須)

 また法改正に伴い、本人確認の厳格化のため、20年4月1日以降、クレジットカードの新規入会や口座開設の郵送・オンライン申し込みにあたって現住所の記載がある本人確認書類2点の送付が求められるようになり、新様式のパスポートが本人確認書類の対象外になったため、事実上、運転免許証+マイナンバーカードの2点の組み合わせが推奨となった。思い立ったら即座にオンラインで申し込める、これだけでも、マイナンバーカードを作成するメリットはある。

 以前は各自治体の役所や地区の行政センターの窓口でしか入手できなかった住民票の写しなどの各種証明書も、マイナンバーカードがあれば、全国のコンビニのマルチコピー機から取得でき、わざわざ窓口に行く必要はない。交付される証明書のカラー(窓口発行は淡いグリーンなど、コンビニ発行はモノクロ両面)は変わるが効力は同じ。これもマイナンバーカード作成メリットの一つだ。
 
コンビニ交付される証明書のイメージ
(地方公共団体情報システム機構のコンビニ交付を利用できる市区町村」より)

 ただし、発行にあたり、4桁の暗証番号の入力が必要で、一定回数以上間違えるとロックがかかる仕様なので、カード紛失時に不正利用の心配がない半面、本人であっても暗証番号を忘れると出力できなくなるので慎重に入力したい。暗証番号の再設定や電子証明書の更新時は窓口に出向く必要があり、内蔵するICチップに情報を書き込む物理カードの限界ともいえる。
 
マイナンバーカードは、将来的に健康保険証も兼ねる予定となっている

特別定額給付金のオンライン申請にもマイナンバーカード活用へ

 好きなキャッシュレス決済サービスの利用・チャージ金額の25%、最大5000円相当が還元される9月開始予定の「マイナポイント事業」のマイナポイント発行には、マイナンバーカードとマイキーIDの設定が必要と案内されている。さらに、5月以降に早期に実施予定の「特別定額給付金」を受け取るためのオンライン申請にも、マイナンバーカードと、そのカードを読み取って利用する「マイナポータル」が活用されることが決まった。
 
マイナポータルをPCで利用する場合は、マイナンバーカードを読み取るICカードリーダーライターが必要。
特別定額給付金のオンライン申請は、実質的にスマホからのみだ

 メリットが急に一つ増え、まさに早めに作っておいて良かったマイナンバーカード。確かに現時点では、節約・マネー分野に興味がなければ不要だが、今後、他の用途でも利用機会が増える見通しなので、時間があるときに作って損はないだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)