1月28日にアップルが発売した、Mac向け統合デジタルアプリケーション「iLife '09」。映像編集アプリ「iMovie」、音楽編集アプリ「GarageBand」など計5つの収録アプリケーションのうち、今回は、新たに人物の顔や撮影した場所で写真を管理できるようになった画像編集ソフト「iPhoto '09」を紹介しよう。

「iPhoto '09」など、5つのアプリケーションを収録した「iLife '09」

 「iPhoto '09」は、画像の編集、写真の管理などが可能なソフト。最新版では、写真のグループ分け機能を強化。Macに保存してある膨大な写真データから、「いつ、どこで、誰を」撮った写真かを識別できるようになった。

 前バージョンも、撮影した「イベント」ごとにグループ分けする機能はあったが、今回新たに、誰を撮影したか認識する「人々」と、どこで撮影したかを管理する「撮影地」という2つの機能を追加した。つまり、「あのとき、あの場所で、あの人と撮った写真」をライブラリの中から簡単に抽出できるということだ。早速、その新機能をみていこう。

手間いらず、顔で探せる「人々」機能



顔で探せる「人々」機能


 「人々」は、写真に写っている人ごとにグループ分けをする機能。デジタルカメラの「顔検出」機能を応用して人の顔を検出するという。まず、ライブラリにある写真を選択し、「名前をつける」のボタンをクリック。すると、写真のなかにある「人の顔」を自動で検出する。

「名前をつける」のボタンをクリックすると、アイコンが表示される


 名前を入力する欄が表示され、入力すると個別ページが作成される。ページの上部には名前を指定した写真、下部にはその顔に「似ている顔」をライブラリから検出して一覧表示。「似ている顔」から、同一人物を選択して、上部の名前欄に移動すると、その写真にも自動で名前情報が付加される。顔情報が追加されると、再度、同じ顔と識別した人を表示する。

上部に名前を指定した写真、下部にはその顔から「似ている顔」を一覧で表示する


 1枚の写真に名前をつけた段階では、「似ている顔の人」の検出率はそれほど高くないが、名前を付けた写真が増えていくにつれ、精度は徐々に上がっていく。

 「人々」は、1人ずつ名前で管理する。もし、「子どもと一緒に写っている」写真を検索したいときは、「新規スマートフォルダ」から「子ども(名前)」と「私(名前)」を「含む」、というように条件を設定すると2人が写っている写真だけを検出して、フォルダを作成することができる。条件は、名前をはじめ、「撮影地」や「イベント」、撮影時に設定したカメラの「絞り」や「ISO」など、最大10件まで設定可能。まさに、ライブラリの検索機能といえる。

「新規スマートフォルダ」では、最大10件まで条件が設定可能


旅行の写真は場所で管理、「撮影地」機能



 一方、撮影した場所で写真を管理する「撮影地」は、iPhoneなどGPS搭載の携帯電話や、GPS対応デジタルカメラから撮った写真に埋め込まれているGPSデータをもとに、地図上に撮影した場所をピンで表示する機能。写真には、GPSデータから「東京都千代田区」というように、撮影した場所が自動で付加される。


「撮影地」機能

→続いて、「撮影地」機能の詳細・画像補正機能などについて紹介!
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 GPSデータがない写真については、手動で撮影地を入力することが可能。場所や住所を検索したり、地図に手動でピンをドロップすることができる。例えば、東京湾の船上で撮影した写真でも、「東京湾のちょうどこの辺」というように、任意の場所を直感的に入力できる。また、「イベント」に対しても、一括で「撮影地」を付加できる。旅行の写真を管理するのにとても便利な機能だ。

手動で撮影地を入力することも可能

レタッチや色調整など、画像補正機能も充実



 こうした写真管理機能に加え、色調整や露出補正、レタッチといった画像補正機能も充実している。とくに、「赤目補正」機能は、顔を検出できるようになったことで、赤目の部分を選択することなく、ワンクリックで補正可能になった。肌の色(スキントーン)を維持したまま背景の彩度や露出、コントラストを調整することも可能になり、背景の一部が白とびした写真でも、人の肌を変化させずに、背景だけを補正することができる。

スキントーンの飽和を回避して補正できる


 そのほか、逆光や影で人物が暗く映ってしまった写真も、「シャドウ調整」によって影の部分だけを補正できる。セピアやモノクロといったエフェクト処理もワンクリックで変換可能。画像補正の技術や知識がなくても、直感的に操作できるのが「iPhoto」の特徴の1つだ。

(左)調整アイコン、(右)エフェクトアイコン

管理から共有へ、デジタルならでは楽しみ方を再発見



 最後に、「テーマ」と「音楽」「スライド時間」を設定するだけで簡単に作成できる、スライドショー作成機能を紹介しよう。テーマは、「クラシック」「Ken Burns」「スクラップブック」「破片」「スライドパネル」「スナップショット」の6テーマから選択でき、曲はiTunesから取り込める。各スライドの表示時間なども設定可能だ。

スライドショーでは、「テーマ」と「音楽」、「スライド時間」を設定できる

 作成したスライドショーは、Macとテレビを接続して大画面で楽しんだり、iPodに転送して持ち運べるほか、動画共有サイト「YouTube」にアップすることもできる。最新版「iPhoto '09」は、アップルの共有サービス「MobileMe」やSNS「Facebook」、写真共有サイト「Flick」とのオンライン共有機能も強化しており、「イベント」や「人々」、「撮影地」で作成した個別フォルダを、ワンクリックで一括アップロードできる。

 最近は、デジタルフォトフレームや写真共有サイトの登場で、デジタルならではの写真の楽しみ方が広まってきている。写真を整理しながら、「共有する」という新しい写真の楽しみ方にチャレンジしてみるのもいいだろう。

オンライン共有機能を強化


 パソコンでの写真管理というと、フォルダを作成し、そこにただ保存するだけになりがちだが、このようにライブラリを横断的に管理できる「iPhoto '09」を利用すれば、後から見返すことも簡単だ。 「iPhoto」を含む「iLife '09」は、Mac専用のため、Windowsユーザーは新しいMacを手に入れる必要があるが、ちょうどパソコンの購入を検討しているなら、選択肢に加えてみてはどうだろうか? 「iPhoto '09」は、さまざまな角度から、写真の新しい楽しみを教えてくれるに違いない。(BCN・津江昭宏)




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