経産省、「今年のロボット」大賞2007にファナックの垂直多関節ロボ

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2007/12/21 14:15

 経済産業省は12月20日、市場を創出する優秀なロボットを表彰する「『今年のロボット』大賞2007」を発表した。82件の応募の中から13件のロボットが優秀賞を受賞。その中から大賞に選ばれたのはファナックが開発した「2台のM-430iAのビジュアルトラッキングによる高速ハンドリング」。東京・青山で行われた表彰式には、甘利明・経済産業大臣も出席した。



 大賞に選ばれた「2台のM-430iAのビジュアルトラッキングによる高速ハンドリング」は、ベルトコンベアの上を流れてくる物品を素早く、正確にピッキングする垂直多関節ロボット。工業用アームロボット「M-430iA」を2台組み合わせることで、毎分120個以上の物品を処理でき、24時間稼働が可能。


 物品のオイル汚染防止のためにアームには樹脂製ギアを採用。高速・連続稼働性、清潔性、洗浄性、耐薬品性を要求される食品・医薬品の物流現場で採用されており、現在は全世界で通算150台を販売している。

 ファナックの稲葉善治社長は「近年は工業に限らず、医療や介護などさまざまな場面でロボットが活躍している。そんな中、我々は作業の生産性を高めようと、正確さやスピードを追求してきたが、その方針が間違っていなかったと思う。開発する側としてこういった賞は非常に励みになる」と受賞の喜びを語った。

 また、中小企業ならではの枠にとらわれない発想から生まれたロボットに贈られる「最優秀中小・ベンチャー企業賞」は、ゼットエムピーのネットワークオーディオロボット「miuro(ミューロ)」が受賞した。


 ジャイロ・加速度センサーを内蔵し、音楽に合わせて動いたり、人について移動したりするのが特徴。iPodのドックコネクタを内蔵し、充電をしながら音楽を流せるほか、インターネットラジオの再生にも対応する。すでに初期ロットの500台は完売しており、08年度から廉価版の販売を予定している。

 このほか、レゴジャパンの自律型ロボット教材「マインドストームNXT」や、富士通ほか2社が開発した小型ヒューマノイドロボット「HOAP」などが優秀賞を受賞した。

 「マインドストームNXT」は、レゴジャパンが教育機関向けに販売する教材キット。レゴブロックを使って組み立てたロボットを、プログラミングソフトを使って自由に動かせる。自由な発想でロボットを作ることで、子どもたちの創造性や問題解決能力を高めるのが狙い。


 一方、「HOAP」は、富士通と富士通研究所、富士通オートメーションが共同で開発した二足歩行型のロボット。高性能のアクチュエーターや姿勢制御機構をもち、1msec単位で動きを制御できるため、高度なシミュレーションが可能。会場では、センサーでボールを認識し、つかんだり蹴ったりといったパフォーマンスを披露していた。

動画
大賞に選ばれた、ファナックの「2台のM-430iAのビジュアルトラッキングによる高速ハンドリング」


最優秀中小・ベンチャー企業賞を受賞したゼットエムピーの「miuro(ミューロ)」


優秀賞を受賞したレゴジャパンの自律型ロボット教材「マインドストームNXT」


優秀賞を受賞した富士通などの小型ヒューマノイドロボット「HOAP」

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