【記者のひとこと】ITインフラを「察する」

コラム

2022/05/24 10:00

 接客のうまい店員さんなどを指して、「察するスキルが高い人」などと言われることが多いです。お客さんのちょっとした言葉や仕草、表情から、その人が今何をしてほしいかを理解し、要望を言われるのに先回りして、お客さんに寄り添ったサービスを提供できるような人がいると、そのお店をまた利用したくなります。

 ITインフラ監視ツール大手、ソーラーウインズ・ジャパンの脇本亜紀社長は、監視ツールの用途について「これまで日本市場では死活監視の領域にとどまっている企業が多かったが、性能監視、さらに予兆検知をしたいというユーザーが増えている」と話し、進んでいる企業は、システムの問題が顕在化する前に、先回りして原因を解決したいと考えていると指摘します。

 例えば、ECサイトでビジネスを行っている企業は、それが常に動作していることを監視するため、サイトのダウンを通知するツールを導入しています。しかし、サイトがダウンしていなくても、反応や表示速度が遅く「重い」状態になってしまったら、ユーザーはそのサイトで買い物することを諦めてしまうでしょう。そのような問題が発生する前に、パフォーマンスの低下を「察する」ことのできるツールが求められているようです。(日高 彰)

【記事はこちら】
ソーラーウインズ・ジャパン オブザーバビリティ製品の提供を開始 監視・管理から「問題解決」へと進化