【記者のひとこと】見えないことがイノベーション

コラム

2019/10/07 10:00

 IT市場では毎年モデルチェンジやバージョンアップが行われ、新しい製品が常にあふれるほど投入されています。製品発表会では、メーカーの幹部がスクリーンに大仰なスライドを投影し、新機能がいかにイノベーティブなものであるかをアピール。顧客のビジネスやライフスタイルを大きく変革すると宣言します。

 しかし、新しい製品の導入には必ずコストや手間が発生します。顧客は簡単に動く存在ではありません。新機能の革新性やメリットが十分伝わったとしても、それを導入するとは限りません。

 米ニュータニックス創業者のディラージ・パンディCEOは、「本当のイノベーションは不可視なものだ」と力説します。「これはすごいですよ!」と説得して新機能を使ってもらうのではなく、場合によってはユーザー自身が気付かないうちに新たな技術が導入され、いつの間にか仕事がしやすくなっている。このような形で導入される機能こそ、真にイノベーティブなものと言えそうです。(日高彰)

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