「クラウドとは“場所”のことではない」という話を聞くことが増えてきました。パブリッククラウドの登場当初は、企業が自社でサーバーを保有するのではなく、外部のサービスを利用することに注目が集まりました。しかし次第に、必要なときに必要なだけリソースをすぐに調達できることや、負荷に応じてスケールアウト/インできる柔軟性といった特徴のほうが、より本質的なクラウドの利点として認知されるようになってきました。ここ数年注目を集めているハイパーコンバージドインフラは、まさにこのクラウドの本質的な利点を、オンプレミスで享受することを目的としている製品と言えます。

 「クラウドネイティブなアプリケーション」という言葉も、字面通り解釈すると「クラウド上で実行することを前提としたアプリケーション」のように思えますが、実際には、コンテナ環境で動作するマイクロサービス化されたアプリケーションを指しており、クラウドで動かすことが必須条件ではありません。

 このような考え方を示す具体的なソリューションの一つが、グーグル・クラウドが打ち出した「Migrate for Anthos」です。当面はクラウドに移行できないアプリケーションも、まずはオンプレミス環境で「クラウドネイティブ」化しておくことで、企業のITモダナイズを加速できるとしています。(日高彰)

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