IT製品の提供形態は、ハードウェアとソフトウェアを単一のベンダーが提供する「垂直統合」型がいいのか、それとも、ユーザーがベンダーの組み合わせを選べる「水平分業」型がいいのか。前者の典型がアップルのMacやiPhoneで、一貫性のあるユーザー体験を作り込める点がメリットです。対して後者の形態では、Windows PCやAndroidスマートフォンのように、製品に幅広い選択肢が生まれるという利点があります。

 ただ、エンタープライズITの歴史を振り返ると、時として揺り戻しはあるものの、水平分業型が支持を集める方向へ、ずっとシフトが続いているように見えます。ハードウェアは数年ごとにほぼ必ず更改のタイミングが訪れますが、その際にベンダーを切り替える余地がなければ、ユーザーは決まった製品を“言い値”で購入せざるを得ないのに対し、ハードとソフトが切り離されていれば、その時々でそれぞれ最も優れた製品を選び、コストや性能・機能の最適化を図っていけるからです。

 サーバーは一部を除きほとんどが水平分業型になり、ストレージでもソフトウェア定義型製品の広がりで垂直→水平の流れは加速していますが、ネットワーク機器にも、OSをユーザーが選べる製品が登場しています。単純に製品自体のコストを削減するというよりも、大規模化するデータセンターの運用効率化、クラウドを含めた統合的な管理のしやすさが、水平分業化のメリットとして挙げられているようです。(日高彰)

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