【記者のひとこと】いいものをつくるために

コラム

2018/06/08 10:00

 多重下請け構造がいまも根強い日本のIT業界。4次請け5次請けと、元請けから遠い関係になればなるほど、手がける案件は部分的な開発になっていきます。エンドユーザーの顔も見えず、そこで働くエンジニアは、自分が誰のためにどんな製品をつくっているのかわからないということもしばしば。このことは、働くモチベーションにも大きな影響をもたらします。かつて、末端に近いIT企業で開発者として従事していた加藤学さんは、「仕様だけが落ちてきて、それに沿ったプログラミングをするだけ」と当時を振り返ります。

 「いろんな役割を経験して全体を理解しなければ、いいものはつくれない」。そう考えた加藤さんは、戦略的に転職を繰り返して経験を蓄積。その後、ソフトバンク コマース&サービスのビジネス開発マネージャーに就きました。複数の企業で培った現場感覚は武器となり、現在は新規プロダクトのビジネス立ち上げの目利きとして活躍しています。(真鍋武)

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