発売延期のファーウェイ端末、大手3キャリアの状況は?

 6月28~29日の2日間にわたって開催されたG20大阪サミット期間中、米国のトランプ大統領が中国の習近平国家主席と会談し、追加関税第4弾の先送り、そしてファーウェイの禁輸措置解除について言及した。

 禁輸措置解除の詳細はまだ明らかにされていないが、7月2日にインターネットイニシアティブIIJ)が発売延期していたファーウェイの「HUAWEI P30」「HUAWEI P30 lite」「HUAWEI MediaPad M5 Lite 8インチ」の発売を決定。国内市場にも影響が出始めている。
 
IIJは7月2日にファーウェイ新製品の発売を決定

 気になるのは大手3キャリアの動向だ。ソフトバンクワイモバイルで発売予定だった「HUAWEI P30 lite」、KDDIauで発売予定だった「HUAWEI P30 lite Premium」を5月22日に発売延期、NTTドコモが「HUAWEI P30 Pro」の予約受付を同日に停止。その後、目新しい動きはない。
 
 
 
上からワイモバイル、au、NTTドコモのファーウェイ新端末のステータス(7月2日時点)

 7月2日時点でホームページ上でステータスの更新はなかったが、念のため、各社の広報担当に問い合わせてみた。状況はいずれもホームページ通りで、「情報を見極めており、状況に変わりはない」とのこと。朝令暮改のトランプ大統領の発言しか根拠がないこともあり、慎重な姿勢を崩していない。

 全国の家電量販店ECショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、同社のスマートフォン市場における販売台数シェアは5月27日週の3.6%を底に上昇に転じ、6月24日に7.0%に倍増。最も高いシェアを記録していた昨年8月に15%を超えていたことを考えると道半ばだが、復調傾向にあるのは確かだ。3キャリアは、いつを“GO”のタイミングと捉えるのか。業界全体がその判断を注視している。(BCN・大蔵 大輔)